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2008.1.8 蘇民将来符

 久しぶりに、上田・信濃国分寺の八日堂縁日に行きました。
信濃国分寺は毎月8日には金光明経の読経が行なわれ、縁日の市が立ったことから八日堂とよばれました。だるま市など200軒もの市がたち、歩くのもやっとの大にぎわいです。八日堂縁日で最も有名なものが蘇民将来符(そみんしょうらいふ:招福除災を祈る護符)です。ドロヤナギの樹を六角形に削って、「大福長者蘇民将来子孫人也」を六面に二字ずつ手書きしています。
 


小さな旅の宿 Countryinn Zéphyr・・・・・・・信州歳時記(睦月)






天平十三年(741の)聖武天皇の詔は「国泰らかに人楽しみ、災いを除き福至る」を祈願し、全国に国分寺を建立し、仏教の弘通により国土安穏・万民豊楽を祈願するとともに文化の興隆をはかりました。奈良の東大寺を総国分寺とした国を挙げての大事業で、信濃国分寺は比較的早い時期に完成したと考えられています。

 創建時の国分寺は、939年の平将門の乱で焼失しましたが、室町時代には現存最古の建物である三重塔が建立され、地域民衆の信仰の中心となり、八日堂(ようかどう)縁日の市は当地方の交易の場ともなりました。蘇民将来信仰に基づく蘇民将来符はいまも有名です。

 蘇民将来は日本各地に伝わる説話、およびそれを起源とする民間信仰です。
 一夜の宿を求めた武塔神(むとうしん)を、裕福な弟の巨旦将来(こたんしょうらい)が断りますが、貧しい蘇民将来は精一杯のもてなしをします。
 ふたたびおとずれた武塔神は、巨旦の妻になっている蘇民の娘には茅の輪の目印をつけ、娘を除く巨旦の一族を滅ぼします。武塔神は「吾は速須佐雄(すさのう)の神なり。後の世に疫気あらば、汝、蘇民将来の子孫と云ひて、茅の輪を以ちて腰に着けたる人は免れなむ」と言って去りました。
 蘇民将来の子孫は、柳の樹に『蘇民将来子孫人也』と書いて、門戸にかかげて
災難を防いで繁栄したそうです。

 蘇民将来符の素朴な形と図柄は民芸的に格調が高く、地域色も豊かで、上田市の民俗文化財に指定され、室町時代より500年以上続いている蘇民将来信仰の典例として平成12年に「八日堂の蘇民将来符頒布習俗」として、国選択の無形民俗文化財にもなっています。
八日堂の蘇民将来符は2種類あり、文字だけの蘇民将来符と、八日堂の門前町に住む
蘇民講の人達が作る七福神の絵入りの絵蘇民(8日朝に頒布)があります。

 戦国時代には、永禄・天正の頃に三重塔を除く諸堂が兵火によって焼失、江戸時代に諸堂の再建が進み、特に薬師如来をまつる現本堂は近郷一帯から広く浄財を募り33年の歳月をかけて万延元年(1860)に竣工した重層の壮大な伽藍です。現在、境内にはこの本堂(県宝)や三重塔(国重文)をはじめ、大黒天堂、観音堂、地蔵堂、鐘楼、宝蔵、仁王門などがあります。

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